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「コントロール出来る広角打法」を極めていく

 5日のラウンドレッスンを振り返ります。今回のラウンドレッスンは「クラブを下げない(打ち込みに行き過ぎない)ゴルフスイング 」をコースにてご指導させて頂きました。ポイントは「ダウンスイングから右手の力を使い過ぎない」です。少しだけ詳しく説明させていただくと「上半身を出来る限り脱力して身体の左サイドで引っ張る」ような意識をしてスイングして頂きました。

 ご指導させていただいた内容を思い出し易くする為にも、今回ラウンドレッスンを受講された方の少し前を振り返ってみます。私の指導の門を叩かれてすぐの頃は、ダウンスイングから身体の左サイドで引っ張るようなスイングをすると、トップの位置でクラブヘッドが置いてけぼりになり身体だけが開いていくという状態になってらっしゃいました。そこでポイントだったのが身体の右サイドを使ってクラブを閉じながらボールを打つスイングです。当時お困りだったシャンクの症状を飛躍的に改善し、ドライバーの飛距離を大幅に向上させた画期的な指導です。しかし良くなってくるとそれに頼り過ぎてしまうのです。そうなってくると今度は今までにないミスが出始めます。そこで次に流し型スイングの登場でした。引っ張り型スイングでのミスが急速になくなっていきました。これが上達してくると「安定するけど、球筋の力強よさが足りない」ということに気付かれました。そこでまた引っ張り型スイングをトライして向上を図る。この変化を何度も何度もトライしてドライバーの飛距離と安定性を高めていきました。

 その何度も何度も変化を繰り返す時がお互いにシンドイ時になります。本気で良くなりたい人と本気で良くしたい人が共同作業をするので本音がぶつかります。相手を受けとめて、気付きを与え、行動変容を起こして、上達に導くという指導方法は並大抵ではありません。一人泣きそうになることや、悩みに悩んで心から疲弊することもあります。でも私は本気で上達したい人でやり切れる人に限ってこの一番きついが必ず上達する方法で指導を引き受けます。自分で言うのもおかしいですが私の本気のゴルフの指導は単なるゴルフ技術の向上ではなく人間力と創造性の向上という指導だと考えています。スイングの指導法も考え方も愛情溢れる(普通ではない)指導者ということです。

 話がそれましたが、引っ張り型と流し型を何度も何度も繰り返すことでドライバーからアイアンまで着実に技術向上してこられました。そして現在は更なる高みを目指して、もう一度基本に立ち返りアプローチとパターの基本技術の向上、それとFWの技術向上を同時進行で目指してます。

 これまで積み上げてこられた事とこの先の上達とは密接な関連性があります。その関連があることに気付けるようになった時、今より遥かに高い視点でゴルフスイングを見る目を持っていただけてるでしょう。(引っ張り型のスイングでも球のコントロール性は向上し、流し型でも飛距離は出せるようになりドロー系のボールも打てるようになるでしょう。更に上達していくと今どのスイングをしているのか分からないくらいに自分をコントロールできるようになるはずです。)

 どんどん鍛錬を積んでいただき上達してください。お互いにもがき苦しんだ時間が後になってみると最高に楽しかったことに気付ける日が来ることを信じています。