PING ZER2 【垂木プロクラブ試打】

 このパターには思い入れが強く、長く使っていたので色々な事が分かる。パター自体の癖が強くアドレスすると左にクルッと回転してしまう。「真っ直ぐ引いて真っ直ぐに打ち出す」という打ち方を意識している人にとっては打ち難い(左に飛ぶ)クラブになってしまう。

 「癖が強いパター(アドレスすると左にクルッと回る)」の癖をデメリットにすると全く使えないパターになるが、癖を良いメリットにしてしまうと他の一般的なパターでは味わえない「強いボールを打てるクラブ」へと変化する。(強いボールを打つことがパッティングの距離感につながっている。)このパターを長く使ったからこそ「垂木プロオリジナルパター」が完成したとも言える。

 このパターを最初に使った時に「余程ゴルフが好きでゴルフクラブ作りが好きでないと、ここまでは作り上げれない」と感じた。一般的なパターの形や概念を踏襲してないので、言い方は悪いが「売れないクラブ」だと思う。でもそんな遊び心と理想を形にしたクラブを作った「PING」という会社やカーステンさんは凄いと思う。私は隠れた名器とはこのクラブのことだと思う。

 

 奈良県のレッスン生の方からお預かりしたこのパターは垂木流でフルチューンナップしていく。時間はかかるが芝で打ちながらしっかりと調整していく。出来上がりが楽しみである。