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原点回帰のドライバー作り【垂木プロオリジナルクラブのお話】

 垂木プロオリジナルクラブというプロダクトを創造し始めて8年以上経つが、また一つ「よっしゃ」と納得できるモノが作れた。今回はドライバーだ。ある意味で「ゴール」だとも思えるクラブに仕上がったが、これまでの経験上「ゴールと思ったところが新しいスタートとなる」ことが往々にしてある。だから今回のドライバーもゴールではない。

 今回のドライバーのポイントは原点回帰だ。クラブだけをパッと見たら「飛ばせるクラブには見えない」が、前倒しと右手が上の打ち方をクラブに融合させて打てた時には、、、、ニタついた顔になれる。

 スイング技術もゴルフクラブもブラッシュアップすればする程に尖った性能になってくる。尖れば尖る程に上に細く高く突き出していく。その頂点からの見晴らしは良い。人には見えないモノが見える様になるには「どれだけ技術を尖らせたか」がポイントになると思う。そして「尖れば尖る程に世間の感覚とは乖離する」と思っておいて良い。私自身ゴルフ技術と指導力を磨き上げて感じた事が世間との乖離だ。

 ただ余りに乖離し過ぎると誰もついて来れなくなるから注意している。特に指導者モードの時には尖った部分を余り前面に出さない様にしないといけない。その人の問題点に寄り添って問題解決を図る時には、尖った部分が出過ぎると良くないからだ。尖ると相手に刺さりやすくなり、丸くなると受け止めやすい。「人間丸くなるのも大事な技術だ」と指導者の時には感じることができる。

 今回「よっしゃと思えるモノ」を作ってみて感じた事は「私のスイング技術が向上してきた」ということだ。そして自分自身のスイング技術の向上は、間違いなく指導力の向上にもつながっていく。「ゴルフ技術をより高いところから俯瞰して見える様になったきた」と感じた時に「技術の向上にはゴールは無い」とも感じることが出来た。特に他の人に役立つ技術となると尚更だ。