Maxfli TourLtd. 15°LOFT 【DUNLOP】 

 レッスン生の方が私に「試打して欲しい」と持って来てくださったクラブが【Maxfli TourLtd.】の3番ウッドだ。倉庫の奥で眠っていたお父様のクラブだそうだ。私はそのクラブを見た瞬間「ヤバいのが来た」と思った。そのクラブに何か閃きを感じた。

 昔のノーマル状態で試打した時もヤバかった。「ヘッドが小さいのに長い!ヘッドが軽いのに全体は重い!」最近試打したクラブの中では打ち難さナンバー1だった。

 それでも私はこのクラブから何かを感じた。早速垂木流の調整を何度も繰り返した。

 やはり私の思った通り「ヤバい」クラブが完成した。このクラブで思いっきりボールを引っ叩けば230ヤードはしっかり飛ばせる。「今時のクラブに引けを取らない!」問題はそのボールの飛び方だ。キャリー110ヤード、ラン120ヤードのショットが本気で打てるのだ。同伴競技者はこのクラブで打ったナイスショットを見て「ナイスショット」とは言ってはくれないかもしれない。

 

 昔を紐解いてみると今の流行がよく分かる。小さいヘッドはインパクトでボールを迎えにいくスイングの人には難しいクラブだと思うが、右手を上にしたスイングの人(クラブを立ててスイング出来る人)なら、ボールに対してロフト角をかなり立てて、思いっきり上から打ち込めるから「かなり強力なボール」を打つことが出来る。現在主流である「ロースピン」「高打ち出し角」のクラブでは味わうことが出来ないインパクトの感覚とボールの飛び方だった。