私のスイングレッスンは「インパクトはアドレスの再現」ではない。今回の動画レッスンで最初にやっているパターの打ち方は、全く以てアドレスの形にクラブヘッドを戻していない。それで目標方向にボールを打てるのだ。
一番最初にこのインパクトのイメージをしっかりと作ることが出来れば、30年以上ゴルフスイングに大きく悩んでいた人でも、意外と無理なくスイングは良い方向に変化する。最近の全国各地からお越しになられるレッスン生が、意外とすんなりと上達される理由はそこにあると思う。
逆に上達に手こずるレッスン生は、目標に対してスクエアにクラブフェースを当てようとしてしまう。真面目な性格の人ほどここで苦労する。私自身も子供の頃から培ってきたスイングが目標に対してスクエアにインパクトすることを基本としたスイングである。だからよく分かる。「インパクトはアドレスの再現」をスイングの基本信条とすればその人はフェード気味かプッシュ気味の球筋になるはずだ。
全てが間違いだとは言えないが、目標に対してスクエアなインパクトを目指したスイングを実行すると身体を酷使することは念頭においていなければならない。上達と共に練習場と接骨院の両方に通うはずだ。
10代から30歳代の若い人ならプッシュアウトを打ってボールを飛ばす作戦でも肉体的には問題ないと思うが、年齢を重ねた人や筋や腱に自信がない人にそのスイングはかなり厳しいと思う。ただ若い頃からゴルフに慣れ親しんだ人ほど昔の自分のスイングを変えることが難しい。それはアマもプロも関係ないと思う。30年前に流行った指導内容が、今巷に溢れる指導の本質と変わっていない理由がそこにあるのだと思う。